介護施設向けテレアポで外国人材採用を提案する切り口
介護業界テレアポの現実:「外国人はちょっと…」の壁
介護業界の人材不足は深刻だ。有効求人倍率は他業種と比較しても常に高い水準で推移していて、多くの施設が慢性的な人手不足に悩んでいる。
そんな中、外国人材の採用支援をテレアポで提案するケースが増えている。ところが、現場の反応は一筋縄ではいかない。「うちは外国人はちょっと…」「ご利用者様が不安がるので」。こういった断り文句は日常茶飯事だ。
今回は、実際に介護施設向けの外国人材(特定技能ビザ)テレアポで使われていたトークから、受付突破と切り返しのテクニックを紹介する。
受付突破:「採用」のワードで突破する
介護施設の受付突破で効くのは、**「採用の件で」**と端的に伝えること。
「介護スタッフの方の正社員採用の件でご連絡しました。採用のご担当者様お手好きでしょうか」
「外国人材」とは一切言わない。ここがポイントだ。受付の段階で「外国人の」と言ってしまうと、「うちは結構です」と反射的に断られる可能性が高い。
「採用の件」とだけ伝えれば、受付は「求人関連の電話だな」と判断して担当者につないでくれる。介護施設は常に採用に困っているので、採用関連の電話は比較的つながりやすい。
受付から「どのようなご用件ですか?」と聞かれた場合も、
「介護スタッフの採用の件でご連絡しました。そういったお話ですと採用のご担当者様がいらっしゃるかと思いまして」
とシンプルに返す。詳細は担当者につながってから話す、という鉄則を守る。
担当者トーク:「自治体から依頼を受けて」の権威づけ
担当者につながったら、最初のフレーズが勝負だ。
「私共、静岡県や神奈川県などの自治体から依頼を受けて、介護スタッフの雇用をお手伝いしている会社でございまして」
ここでの最大のポイントは**「自治体から依頼を受けて」**という表現だ。単なる人材紹介会社ではなく、公的機関から委託を受けている存在だと伝えることで、信頼感が一気に上がる。
介護業界は行政との関わりが深い業界なので、「自治体」というキーワードは特に響く。普段から介護報酬や監査で自治体とやりとりしている施設長にとって、「自治体が認めた会社」という印象は強い。
その直後に、
「特定技能のミャンマー人材を中心に安定供給させていただいて」
と具体的な国籍と在留資格を明示する。「外国人材」という漠然とした表現より、「特定技能のミャンマー人材」と限定したほうが、相手は具体的にイメージできる。
「特定技能ビザ2号」の説明トーク
外国人採用に前向きな反応が出たら、次は在留資格の説明に入る。ここで「特定技能ビザ2号」の説明が効く。
「特定技能ビザ2号という、介護の知識や経験を持った方で、更新すれば期間の制限なく継続雇用できる方になります」
介護施設が外国人採用で最も気にするのは、**「いつかいなくなるんじゃないか」**という不安だ。技能実習生は最長5年で帰国するケースが多い。せっかく育てたのに数年で辞められると、施設としてはたまらない。
「更新すれば期間の制限なく継続雇用できる」という情報は、この不安を直撃する。長く働いてもらえるなら、教育投資のリターンも見込めるという計算が成り立つ。
事業所調査によると、外国籍労働者を受け入れている介護事業所は8.6%で、前年の6.6%から2.0ポイント増加している。伸び率は鈍化しているものの、確実に受け入れが進んでいる状況だ。この数字をトークに織り交ぜると、「うちだけ遅れてるかも」という心理を刺激できる。
外国人への抵抗感を解消する3つの切り返し
「外国人はちょっと…」と言われたときの切り返しパターンを3つ紹介する。
1. 日本語力で安心させる
「永住権をお持ちで日本語がとても堪能で、日本の文化にも慣れていて、日本人と変わらないというご評価を頂いています」
「日本語がとても堪能」「日本人と変わらない」。この2つのフレーズで、言葉の壁への不安を解消する。実際に永住権を持っている外国人は、日本での生活歴が長く、日本語でのコミュニケーションに問題がないケースが多い。
2. 業界経験で安心させる
「御社業界での仕事経験がある方も多いので、即戦力としてご活用いただけます」
介護は専門性が高い仕事だ。「外国人=未経験」というイメージを持つ人は多いが、実際には介護の経験を持つ外国人材は増えている。業界経験があることを明示するだけで、「教育コストが大変なのでは」という懸念を払拭できる。
3. ミスマッチ防止策で安心させる
「外国人採用が初めてという企業様には、一次面接の代行も対応しておりますので、ミスマッチなくご好評いただいています」
「初めてでも大丈夫」という安心感と、「面接代行でミスマッチを防げる」という具体的なサポート内容をセットで伝える。初めての外国人採用で最も怖いのは「思っていたのと違った」というミスマッチなので、ここを手厚くフォローする姿勢が刺さる。
訪問アポの取り方:「近くに行くので」作戦
介護施設向けテレアポで面白いのが、**「近くに行くついでに」**というアポ取りの手法だ。
「今回ですね、茨城の方にも進出させて頂くことになりまして、8月に近くを回るのですが、30分くらいご挨拶の時間を頂けますか」
「ついでに寄る」という体にすることで、相手にとっての心理的負担が下がる。「わざわざ来る」だと「そこまでしてもらって断りにくい」というプレッシャーがかかるが、「ついでに寄る」なら気軽に会える。
さらに具体的な日程を2〜3択で提示する。
「8月の2日と8日と9日に近くを回るのですが」
「いつがいいですか?」というオープンクエスチョンより、日程候補を限定したほうがアポ率は高い。2択か3択がベスト。それ以上出すと相手が迷い、「ちょっと確認して折り返します」→そのまま流れる、というパターンになる。
まとめ
介護施設向けの外国人材テレアポで押さえるべきポイントはこうだ。
- 受付では「採用の件で」とだけ伝える。外国人とは言わない
- **「自治体から依頼を受けて」**という権威づけで第一印象の信頼を取る
- **「特定技能ビザ2号で継続雇用可能」**という情報で「すぐいなくなる」不安を消す
- 日本語力・業界経験・面接代行の3点セットで抵抗感を解消する
- **「近くに寄るので」**の訪問アポで心理的ハードルを下げる
介護業界の外国人採用は今後ますます増えていく。現場の不安を理解した上で、一つ一つ解消していくトーク設計が、この分野のテレアポでは求められる。
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