ホテル・旅館へのテレアポ|英語研修ツールを切り口にしたアプローチ法
ホテル・旅館業界のテレアポは「部門選び」が9割
ホテルや旅館にテレアポをかけるとき、最初につまずくのが「誰に繋いでもらうか」だ。一般企業なら「人事部」「総務部」と言えば済むが、ホテルは組織構造が独特で、同じ部署名でも役割が違うことが多い。
たとえば英語研修や社員教育系の商材を提案する場合、普通は「人事部」に繋いでもらおうとするだろう。しかし、ホテル業界では総務部が研修を担当しているケースが多い。人事部は採用がメインで、入社後の教育は総務が管轄している場合があるのだ。
「総務のですね、人材教育ですとか社内研修のご担当者様はお手すきでしょうか」
「総務の」と限定したうえで「人材教育」「社内研修」と具体的に言うことで、受付が正しい担当者に繋いでくれる確率が上がる。業界ごとの組織構造を事前にリサーチしておくことが、テレアポの成功率を左右する。
受付突破:「大手ホテル名」で信頼を作る
ホテル業界の受付は、営業電話に慣れている。毎日のようにリネン業者、食材業者、清掃業者、ITツール業者から電話がかかってくるからだ。その中で「聞いてみようか」と思わせるには、業界内の有名企業名を出すのが最も効果的だ。
「私共、某大手旅行サイトの運営会社さんですとか某高級外資系ホテル様など、全国のホテル旅館さまにオンラインの英語教育ツールを導入させて頂いておりまして」
ここで名前を出す企業は、受付の人でも知っている有名ホテルであることが重要だ。ニッチな施設名を出しても「知らないな」で終わってしまう。業界トップクラスの企業名を2〜3社挙げることで、「そんな有名なところが使っているなら」という心理が働く。
「ただの英語学習」では刺さらない——OTA評価に繋げる
ホテルの担当者に「英語学習ツールです」と言っても、反応は薄いことが多い。「うちのスタッフは日本語で十分」「英語は個人で勉強すればいい」と思われがちだ。
そこで使えるのが、OTA(Online Travel Agent)の評価に繋がるというフックだ。
「ホテル業界に特化したおもてなし英語シリーズがありまして、取り組んでいただいたホテル様の某OTAサイトや某旅行予約サイトの評価が上がったという事例もあったものですから」
ホテル業界の人にとって、OTAの評価は売上に直結する最重要指標だ。「英語学習をしたらOTAの評価が上がった」——この因果関係を示すだけで、「ただの英語研修」が「売上施策」に格上げされる。
「今やっているか」のヒアリングで会話を広げる
担当者に繋がったら、すぐに商品説明に入らず、まずヒアリングする。
「ちなみに〇〇ホテルさまでは今、英語学習など何か行っていらっしゃいますか?」
この質問の答えは3パターンに分かれる。
やっている場合
「そうなんですね。どのような形で実施されていますか?」
と深掘りする。外部講師を呼んでいるのか、オンライン教材を使っているのか、自主学習任せなのか。現状を把握した上で、差別化ポイントを提示する。
やっていない場合
「失礼しました。何かスタッフの方から英語学習でのニーズがあったりされますか?」
「やっていない」の裏には「やりたいけどできていない」と「そもそも必要ない」の2パターンがある。この追加質問で、どちらなのかを見極める。
どちらの場合でも使える切り返し
「福利厚生を高めて企業の定着率アップに役立ったりですとか、採用の際の応募者のフックとして利用できたものですから」
英語研修を「教育投資」としてだけでなく、**「福利厚生」「採用のフック」**という別角度で提案するのがこのトークの巧みなところだ。人材不足のホテル業界では、「採用に有利になる」という一言は響く。
教材の差別化:「飽きない」がキラーワード
オンライン英語学習ツールは世の中に山ほどある。その中で差別化するには、担当者が抱える「スタッフが続かない」という懸念を解消する必要がある。
「15,000本以上の動画が月替わりで、ドラマや映画のワンシーンに教材がついていまして、登場人物になりきってアフレコをやってみると、発音やアクセントがAIで採点される仕組みなんですね。なによりそのポイントとしては飽きなく非常に楽しくできてですね」
ホテルのスタッフは忙しい。机に向かってテキストを開く時間はない。だから「スマホで」「隙間時間に」「楽しく」できるというのが決め手になる。
「飽きない」「楽しい」——これらのキーワードは、教育系ツールの営業では最強だ。どんなに優れた教材でも、使われなければ意味がない。
アポ設定のコツ:「画面を見ながら」で具体化する
ホテル担当者にアポを設定するとき、「一度お話を」だけでは弱い。「具体的に何をするのか」をイメージさせることが大事だ。
「オンラインのアプリですから、実際のスマホの画面を一緒に見ていただきながら30分程度ご説明のお時間を頂きたいのですが」
「スマホの画面を見ながら」と言うことで、相手の頭の中に「30分、スマホの画面を見せてもらうだけか」という具体的なイメージが浮かぶ。これにより、「面倒くさそう」という心理的ハードルが下がる。
日程の提示は、やはり2択が基本だ。
「今日が12月2日ですので、来週の〇日や〇日ではお時間いかがですか?」
「今日が〇日ですので」と現在の日付を言うのは、相手にカレンダーを意識させるテクニックだ。日付を口にすることで、相手も自然と「来週の予定は…」と考え始める。
ホテル業界テレアポの成功パターン
ここまでのテクニックをまとめると、ホテル業界テレアポの成功パターンはこうなる。
- 総務部門を指名する——ホテルでは人事ではなく総務が研修を管轄していることが多い
- 大手ホテル名で受付を突破——業界内の有名企業の導入実績を出す
- OTA評価に繋がることを示す——「英語研修」を「売上施策」に格上げする
- 福利厚生・採用のフックとして提案——英語研修の別角度のメリットを示す
- 画面共有デモを具体的に提示——「何をするか」をイメージさせてアポのハードルを下げる
まとめ
ホテル・旅館業界へのテレアポは、業界特有の組織構造とニーズを理解しているかどうかで成果が大きく変わる。
- 受付突破: 総務部門の研修担当を指名 × 大手ホテルの導入実績
- 担当者説得: OTA評価向上というビジネスインパクトで語る
- アポ設定: 「スマホ画面を見るだけ」という具体的なイメージを与える
インバウンド需要が再び拡大している今、ホテル業界への英語研修系のアプローチはタイミングとしても悪くない。業界の組織構造を調べる一手間が、アポ率を大きく変えるはずだ。
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