病院向けテレアポ — 給与明細の電子化を法改正フックで提案する方法
病院は「DXの穴場」市場
医療機関はDXの遅れが目立つ業界だ。何億円もする医療機器はバンバン入れ替えるのに、事務系のシステムは紙のまま——こういう病院、実はかなり多い。
給与明細の電子化もその一つ。従業員が50人、100人いても毎月紙で印刷・封入・配布している病院がまだまだ存在する。ここにテレアポで切り込むとき、最も効果的なフックが**「電子帳簿保存法(電帳法)の改正」**だ。
受付突破 — 「給与明細の確認」でシンプルに
病院の受付は、医療機器の営業やMRに慣れている。普通の営業電話にはガードが固い。
ここでの切り出し方はシンプルに:
「給与明細の電子化の件で、事務長様か経理のご担当の方いらっしゃいますでしょうか?」
「どういったご用件ですか?」と聞かれたら:
「給与明細に関するご確認になります」
**「ご確認」**がポイント。「ご案内」だと営業、「ご確認」だと情報照会に聞こえる。微妙な違いだが、受付の反応は変わる。
担当者トーク — 「紙ですか?」の一言で状況把握
担当者(事務長や経理責任者)に代わったら、まず現状確認だ。
「最近特に〇〇地域の病院様からお問い合わせが増えているのでご連絡したのですが、御院では給与明細は紙で発行されていますか?」
この質問で分岐する。
- 紙の場合 → 本命。提案トークへ進む
- 電子化済み → 潔く撤退(オンライン管理している病院は対象外)
紙と回答された場合のトーク
ここからが腕の見せどころ。**「コントラスト話法」**を使う。
「御院だけではなくて、病院様ですと医療機器はほんとうに何億円単位で入れ替えたりされますが、どうしても事務的な部分はアナログで後回しになりがちだと思うんですね」
これ、病院関係者なら「確かに」と思わざるを得ない指摘だ。何億円の医療機器と、紙の給与明細。このギャップを可視化するだけで、相手は問題意識を持ち始める。
続けて法改正フックを入れる:
「昨年の1月から始まった電子帳簿保存法にも対応できたものですから」
法律の話は強い。「法改正に対応しなきゃ」というのは事務長にとって避けて通れないテーマ。これで「ちょっと聞いてみようか」という気持ちが動く。
コスト訴求 — 具体的な数字で刺す
「従業員1名あたり30円という低いコストで、給与明細を毎月自動で送ってくれまして。手間が省けるので時間も短縮できて、印刷費のコストもなくなるのですが」
**「1名30円」**という具体的な数字がミソ。病院で100人いても月3,000円。紙の印刷費・封入作業の人件費と比べたら圧倒的に安い。具体的な金額を出すと、相手は勝手に自社のコストと比較し始める。
反論への切り返しパターン
「社労士がやってるから」
「社労士さんから紙で持ってきてもらってる感じですか? 病院様ですと、社労士さんの紙をそのまま電子化されるケースが多いんです。すぐすぐ何かしてほしいわけではなくて、1年後・2年後の変更を見越して情報提供のお時間をいただきたいのですが」
**「1年後・2年後を見越して」**がポイント。「今やれ」ではなく「将来のために情報だけ」というポジショニング。病院は変化に慎重な組織なので、この長期スパンの提案が刺さる。
「今は特に困っていない」
「他の病院様もそうおっしゃることが多いのでご安心ください。今何かしてくださいというお話ではなくて、今後そちらの話が出たときに備えて情報提供できればというだけでして」
**「他の病院様もそうおっしゃる」で孤立感をなくし、「備えて」**で未来志向のポジションに立つ。
アポ取りのコツ — 日程は具体的に
「ただこのお電話で何かをしてほしいわけではなくて(笑)、後日改めて30分ほどオンラインで、地域の病院様の導入事例などもお話しできたらと思うのですが」
笑いを入れることで場を和ませつつ、**「地域の病院の事例」**という、相手が気になるカードを出す。自分のところだけの話より、同業他院がどうしているかのほうが興味を引く。
日程提示は必ず2択で:
「今日が24日ですので、来週の〇日の〇曜日と〇日の〇曜日ですとご都合いかがですか?」
まとめ
病院向けテレアポで給与明細電子化を提案する際のポイントをまとめる。
- 受付には**「給与明細のご確認」**でシンプルに通す
- **「紙ですか?」**の一言で案件化できるか即判断
- コントラスト話法(何億の医療機器 vs 紙の明細)で問題意識を喚起
- 電子帳簿保存法のフックで「やらないとまずい」感を出す
- **「1名30円」**の具体的コストで費用対効果を可視化
- 反論には長期スパン提案で切り返す
病院の事務DXはまだブルーオーシャン。法改正を追い風に、アナログ体質の現場に切り込んでいこう。
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