老人ホーム・デイサービスへのテレアポ——「試食」でアポを取る方法
介護施設の「給食問題」がテレアポのチャンスになっている
近年、給食事業者が突然撤退するケースが各地で報道されている。食材費、人件費、光熱費の高騰で、施設の食事提供コストは上がる一方だ。
こうした背景から、調理済み冷凍食品の導入を検討する老人ホームやデイサービスが急増している。ここにテレアポのチャンスがある。しかも、この業界ならではの強力なアポ獲得法がある。**「試食」**だ。
今回は、介護施設向けの冷凍食品テレアポで実際に使われているトークから、使えるテクニックを抜き出して解説する。
ターゲットは「管理者」——厚労省HPで事前に名前を調べる
このテレアポで狙うのは、施設の管理者だ。食事に関する意思決定権を持っているのは、多くの場合この人になる。
ポイントは、架電前に管理者名を調べておくこと。厚労省のHPで介護事業所の情報を検索すると、管理者名が公開されている施設が多い。名前を事前に把握しておけば、受付で「管理者の◯◯様、お電話大丈夫ですか?」と名指しで呼び出せる。
名指し呼び出しは受付突破の鉄板テクニック。「どちら様ですか?」と聞かれても、「以前ご連絡差し上げた件で」と自然につなげやすくなる。
受付トーク:「ご利用者様のお食事の件」で突破する
受付に対しては、売り込み感を消した用件を伝える。
「ご利用者様のお食事の件のご連絡になりまして、管理者様か食事関係でおわかりになる方いらっしゃいますか」
「冷凍食品の営業です」と言えば一発で切られる。でも「ご利用者様のお食事の件」と言われたら、受付も「業者さんからの連絡かな?」と判断して取り次ぎやすい。
デイサービスの場合は特にこのフレーズが効く。食事は利用者の満足度に直結する重要事項なので、無視しづらい用件だ。
担当者トーク:ニュースフック+業界トレンドで関心を引く
担当者につながったら、ニュースフックから入る。
「最近ニュース報道にも出ましたが、給食事業者が突然会社をやめてしまったり、食材費や人件費の高騰で、冷凍食品へのお問い合わせが非常に増えていまして」
このフレーズの効果は3つある。
- ニュース報道への言及で「世の中的にそうなのか」と客観性を感じさせる
- 給食事業者の撤退リスクという他人事でない問題を提起する
- **「問い合わせが増えている」**と、同業他社も動いている印象を与える
ここで重要なのは、いきなり自社商品の話をしないこと。まず業界全体の課題を共有してから、本題に入る。
ヒアリングの黄金パターン
担当者の関心を引いたら、次はヒアリングだ。聞く順番が大事。
質問1:「冷凍食品のご利用経験は?」
「ちなみに今までで御施設で冷凍食品のご利用をされたことはございますか?」
この質問で相手の経験レベルを把握する。
質問2:「現在は手作りですか?」
「いま手作りの方でやられている形ですか?」
手作りの場合は「人件費・光熱費の高騰」を訴求ポイントにできる。
質問3:「外部の委託業者は入っていますか?」
外部委託している場合は、今すぐの切り替えではなく比較検討の材料として提案する。委託業者がいて冷食のニーズがなければ、深追いせず切り上げる判断も必要だ。
最強のクロージング:「1食300円」+「試食で回っています」
このトークの真骨頂は、クロージングにある。
「もちろん今すぐ何かを導入してほしいわけではなくて(笑)。私たちの冷食が1食300円で、2日前に喫食変更が可能で。味と量だけは食べていただかないとわからないと思いますので、来週以降に地域を試食で回っているんですね。◯日か◯日はご出勤状況はいかがですか?」
このトークには複数のテクニックが凝縮されている。
テクニック1:具体的な価格を出す
「1食300円」「2日前に喫食変更可能」と、相手が気になる数字を先に出す。営業トークでぼかしがちな価格をあえて開示することで、信頼感が生まれる。
テクニック2:「味は食べないとわからない」
これは相手も否定できないロジック。食品を電話やオンラインで判断するのは無理がある。「試食」という行為自体に合理性があるから、アポのハードルが格段に下がる。
テクニック3:「地域を回っている」
「試食で地域を回っている」と伝えることで、**「わざわざ来てもらう」ではなく「ついでに寄る」**という印象になる。相手の心理的負担が大幅に減る。
テクニック4:「ご出勤状況は?」
「ご都合いかがですか?」ではなく「ご出勤状況はいかがですか?」と聞く。介護施設はシフト勤務なので、出勤日を聞くのは自然な質問。しかも「出勤している日=会える日」となるので、アポ設定がスムーズに進む。
デイサービスとの違い:食事提供の形態を確認する
デイサービスへのアプローチでは、食事が昼食のみかを確認するのがポイント。
「御社のホームページを拝見させていただいたのですが、お食事は昼食だけですかね」
事前にHPを見ていることを伝えると、「ちゃんと調べてから電話してきている」と好印象を与える。しかもデイサービスは昼食のみのケースが多く、冷食の導入ハードルが入所施設より低い。
まとめ
- 事前準備:厚労省HPで管理者名を調べ、名指しで呼び出す
- 受付突破:「ご利用者様のお食事の件」で営業感を消す
- 関心づけ:ニュースフック(給食業者撤退)で業界課題を共有
- クロージング:「試食で地域を回っている」で訪問アポのハードルを下げる
- 価格開示:1食300円という具体的な数字で信頼感を作る
食品系のテレアポは「試食」という体験型のフックが使えるのが最大の強み。味は電話じゃわからない——この当たり前のロジックを活かして、アポ獲得率を上げていこう。
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